Go Toubun no Hanayome Vol.5

「中野家の5人の可愛らしい花嫁候補。その中の誰が風太郎と結ばれる」というラブコメのふりをしながら、それだけじゃない。五つ子であっても個性や歴史はそれぞれ違って皆が魅力的で、迎え撃つ風太郎もまた秀才の一言で括れず、そんな個性豊かな人々の間に生きることの意味が育っていくことを謳っている漫画だなのと思います。風太郎を異性として意識している五人の中で今巻では三玖が風太郎に迫るところもあって、読者にとってはドキドキですし、他の四人娘も高校生らしく育っていてとても魅力的ですが、それでも全くエロチックに感じないのが不思議です。風太郎が朴念仁だというよりも、風太郎を含めて六人とも相手の思いを一生懸命探り、自分の思いを大切にし、母の言葉、五年前に京都で出会った子を忘れないといった純な心で一杯だからなのでしょう。読者として、後ろめたい思いを一切持たないで「可愛い可愛い。どの娘が一番好き」と言っていられるのがとても嬉しい第五巻です。風太郎が勉強する理由、風太郎の思い出の人とは誰なのかは次巻でわかるのかなあと、ますます期待が高まってきました。

本作は「１話で婚約する未来の花嫁は誰なのか」という謎に向かって突き進んでいく話ですが、主人公に幼い頃に出会って影響を与えた写真の子は誰？という謎が加わり、五つ子の特徴を生かしヒロイン姉妹が入れ替わることができるという要素もあって非常にミステリ的な作品です。先の展開が気になって面白く読めます。一見元気娘ですが謎に包まれた表紙の女の子、四葉ちゃんがイチ押しのキャラです。登場人物紹介でヒロインたちのプロフィールが分かりますが、それが巻ごとに変わっているのも読者サービスとして好印象です。

この漫画の面白いところは、1話で確実に五月だと思わせておいて一花や三玖の方が大活躍するところにある。むしろ、五月は1話以降ほぼほぼ空気といっても過言では無い。でも、重要な時は必ずいることを考えるとやはり・・・？遂にフューチャーされる四葉もなかなかだが、恋人にはならなそうだな。そして0が登場する。

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少しづつ出していくニクイ演出。おもしろい。表紙から姉妹のアップなのも良い。